府中自動車からのお知らせ
2025.07.09
【FAQ】この作業、エーミング要る?整備現場でよくある質問に答えます。

「これってエーミング作業は必要ですか?」
整備現場でよく聞かれるようになったこの質問。フロントガラスやバンパの脱着はもちろん、サスペンション調整や事故修理後の確認でも、「これはどう判断するべきか?」と迷うケースが増えてきました。
その背景には、衝突軽減ブレーキや車線維持支援といったADAS機能の普及があります。これらの安全装備は、ミリ波レーダやフロントカメラといったセンサが正しく調整されて初めて正確に作動します。
つまり、見た目では判断できない“ズレ”を見逃すと、重大なリスクに直結することもあります。
そこで今回は、整備現場でよく出る疑問や注意点をFAQ形式でまとめました。
ぜひ一度チェックしてみてください。
Q1. エーミングって何のためにやるの?
A. 衝突軽減ブレーキやレーンキープなどのADAS機能が、正しい位置・角度でセンサを読み取れるように再調整する作業です。わずかなズレが誤作動を招くため、「ちゃんとまっすぐ取り付けた」だけでは不十分です。修理書をよく読み、適切に対応しましょう。
Q2. どんなときにエーミングが必要?
A. 以下のような作業のあとには、必要になる場合があります。(メーカー、車種、搭載装備によって異なります。)
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フロントガラス交換(カメラ脱着あり)
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フロント・リアバンパの脱着
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ドアミラー交換(カメラ付き)
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ラジエーターサポートの交換・修正
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サスペンション交換やアライメント調整
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衝突事故による損傷修理
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エーミング対象センサ交換時(ミリ波・超音波・カメラ)
Q3. エーミングをしないとどうなる?
A. 誤検出・誤動作のリスクがあります。たとえば「停止車両が検出できない」「人がいないのに警報が鳴る」といった不具合が起きる可能性があります。
さらに、OBD検査では、ADAS関連の故障コードが残っていると車検不合格となる恐れもあります。
Q4. 静的と動的の違いって?
A.
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静的エーミング: 工場内でターゲットを使い、センサの角度を固定位置で調整
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動的エーミング: 公道で一定の速度や条件を満たして自己調整
車種によって指定方法が異なり、静的→動的の併用が必要なケースもあります。(スバル車、スズキ車など)
Q5. スキャンツールだけで完結できますか?
A. できません。スキャンツールは「初期化」や「調整」の指示を出すために必要ですが、ターゲットの設置や物理的測定(角度や距離)が必要です。
また、スキャンツールも車種対応が重要なので、定期的なアップデートや使い分けが必要です。
ディーラーさんでメーカー純正のスキャンツールを用いないと対応できない場合もあるので、作業開始前に修理書をよく確認することが重要です。
Q6. エーミング作業に必要な工具・設備は?
A. 代表的なものは以下のとおりです。
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スキャンツール(診断機、メーカー純正でなくても必要な機能を有している汎用機器であればOK)
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エーミング用のターゲット・リフレクタ(静的用、サードパーティー製でもOK)
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水糸・下げ振り・メジャー
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レーザー墨出し器・デジタル角度計
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基準点を測る特殊な工具
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作業用フラットスペース(水平が必要)
Q7. 認証がない工場でもエーミング作業はできる?
A. できません。
2020年の法改正により、ADAS整備(電子制御装置整備)は「特定整備認証」を取得した工場でないと実施できません。(認証無しで実施すると違法行為)
Q8. エーミング作業の料金目安は?
A. 車種や作業範囲によって異なりますが、府中自動車の目安は以下のとおりです。
作業内容 | 時間目安 | 料金(税込) |
---|---|---|
フロントカメラ単体調整 | 約30分 | ¥14,300~ |
レーダー+カメラ | 約60分 | ¥18,700~ |
※具体的な料金については、こちらの料金表をご覧ください。
まとめ:「判断できる整備工場」になる第一歩
私たちも最初「これは本当にエーミングが必要?」と迷う場面が多くありました。しかし、修理書を読み込み、仲間に聞き、少しずつ「この作業にはエーミングが要る」と自分たちで判断ができてきています。
エーミングは一見不要な作業に見えて、クルマの安全機能を守る大きな責任を伴います。道具や手順を揃え、判断できる体制を整えれば、「任せられる整備工場」としての信頼も積み上がっていきます。
府中自動車では、今後も対応項目・車種を拡大し、整備の精度と安心をご提供できるよう取り組んでいきます!
エーミング作業に関してご不明な点やご相談があれば、いつでもお気軽にご連絡ください!
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